2009年12月12日土曜日

COP15作業部会議長草案:「エコ・ヒステリーの国が自分だけでやればいいのじゃないの?」

COP15の作業部会の議長国が作った草案だという。ニッポンはまたしてもバカを見てしまった:
NIKKEI NET(日経ネット):京都議定書の継続提示 COP15作業部会草案、日欧に削減義務: "【コペンハーゲン=生川暁】今後の国際的な地球温暖化対策を話し合う第15回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)は11日、事務レベルで協議を進めている作業部会の議長が京都議定書を2013年以降も継続することを柱とする草案を各国に提示した。日欧など一部の先進国だけが引き続き温暖化ガスの厳しい削減義務を負う内容。"
「これこそが正しい」と言って「原理主義的」に温暖化対策をニッポンは主張してきただけに、今さら「みんながやらないんだったら、や〜めた」とは言えない。コミットメントに対する責任と国民負担だけが残ることになる。

こうなることははじめから分かっていたことだ。地球温暖化に関する科学的知見が一致していないばかりではなく、そもそも「温暖化で何処が悪いの?」という根本的な疑問に、エコロは答えていないのである。当然COP15は、「このエコ・ヒステリー・ムードに乗じておいらはどれだけ儲けるか」という現実的な連中の間での利害対立の場となってしまった。

いまや「エコ」は儲かる商売となってしまったのである。だからすべての発展途上国やリアル・ポリティックの国は、温暖化なんてほとんど信じていないにもかかわらず、「どれだけおカネをくれるの?」とか「これでどれだけおいらの発言力を高めるか?」いうスタンスで会議に臨んだ。儲かるネタであるからこそ、地球温暖化は地球の危機だという命題が「世界全国」に支持されたのである。

ハトポッポ君や、(住宅の暖房設備が世界でも一番貧しい国であるにかかわらず)地球温暖化を防止しようとしたニッポンのエコロたちは、とてもナイーブ。今後どんどん毟られるだけだ。嘆かわしいことである。


蛇足:むかし朝日新聞社の記者でエスキモーの生活を実体験したレポートを書いて有名になったのがいる。彼はトナカイの生肉を食いながらエスキモーの家に住んでみたのだが「ニッポンの住宅より暖かい!」と言って感激していたのが印象的だった。ニッポンの住宅の暖房設備は世界的に見ても原始的なフエゴ島の住民並みにひどい。住宅「全体」を温めるという暖房の基本概念を満たしているニッポンの住宅はまだまだ少数派だ。今年の冬は寒くなると言う。エコロはせいぜい暖房を止めて地球温暖化防止に協力したらいい。おいらはごめんだ。

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